2020-09-17月光:ムーンライト
水面が奏でる月光のエチュード。(秋田・田沢湖)
JEEP島で月の世界に魅せられてからは、もう様々な場所で月のシーンを堪能している。
今回は第1弾という事で、とってもメモリアルだった、この田沢湖を取り上げてみましょう。
満月の2日前のこの日、田沢湖のとある畔に立っていた。おそらくここで見る月は最高に美しいのでは?と計画し、旅をして流れ流れてここに来たのでした。
そして、その期待に見事に応えてくれた。
この穏やかで澄み切った広い湖面は、ここでしか聞くことの出来ない月光の調べ を奏でてくれたのだった……。
※写真はギャラリー風にシンプルに並べ、感覚的なタイトルを付けてみました。
日没後、刻一刻と大気の光が終焉に向かうにつれ、あたりは茜色から蒼へ、そしてインディゴから漆黒へと推移していく。
月は少しずつ昇り、斜めの光をその移ろいゆく湖面に投射し、波光の曲を奏でていく。
一時も静止する瞬間はなく、そこに様々なメロディを感じ取る事ができる。
月の光が演奏するエチュード……。
もう少し、もうちょっとだけ聞いていたい。くり返しくり返しリフレインするメロディ。。
そこに、スーっと湖面に風が流れる。
さざ波で水面の波形が変わる事で、あたかもアドリブのようにメロディラインも変わっていく。
風はいつだって、ほんのちょっとの変化を与えてくれる。
風の悪戯? そうだ! そのアドリブが心地いい♪
誰も聞くことのない、光と水と風のアンサンブル。シンプルに、極限までシンプルに。
だがすぐに元のフレーズに収まっていく。永遠に終わる事のない曲。。
やがて月が天上に昇り、月の形だけを湖面に映すその「昇天」の時を見届けよう。
そして旅人は、いつまでも名残惜しそうに振り返りながら、そっとこの場を去っていくのだ。
翌日の早朝、今度は西の空でまた会える事を願って……。