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2020-10-29尾道・鞆の浦・倉敷

帆雨亭(はんうてい)は、ひっそりと呼吸する店。【尾道2】02

※前回からの続き

 


ふと振り返ると、道が空に向かって続いていくような錯覚に捕らわれた。これぞ、坂の町:尾道。

 


坂には海に向かい、そして空に向かう道がある。

 


斜めにひしゃげ、崩れかかったような道も、また、味。

 


もはや旅の道中には欠かせない、昼間のCAFE。
一番ピピッときた店に入ろうと、選んだのがこの帆雨亭(はんうてい)。

 


僕が思う「いいCAFE」の条件の一つが、外に開かれているテラス席がある事。
ここにも、ほんの小さな一角だけど、ホッとできるスペースがあった。

 


カタバミの一種が、さりげなく咲き乱れているのもいい。

 


別名「おのみち文庫」というだけあって、尾道ゆかりの作家の本や資料で、さながら文学館のような趣だ。

 


そして出窓から見える景観に、思わずハッとした。 『外に続いていく!』と。

 


ではこの窓辺で、かつての文人のように、ゆっくりと寛(クツロ)ぐとしよう。

 

『写真を撮ってもいいですか?』と、店の女将さんに聞いたら、ちょっと微笑みながら、『こんな崩れかかったような所で良かったら』と、素敵な言葉が返ってきた。

 

その後、この店にまつわる様々な話を聞いた。
ここは代々から続く持ち家で、この建物は元々隣接する「蔵」だったという。
それをCAFEにリノベーションし、この出窓は先代のお婆さんが趣味で創ったという。

 


日本には古来から、内と外が融解していくのを楽しむ文化がある。
中庭にしろ縁側にしろ土間にしろ。。

 

「内と外=自己と外界」。それは最も重要な哲学的テーマをも含んでいる。

 


それを、10月の爽やかな外気が出入りする、このささやかな出窓にも感じられたのだ。

 


この店で、尾道を旅した一つの記憶が、鉱物の中に散在するトパーズの原石のように結晶化されていく気がした・・・。

 

【帆雨亭】

 


古い民家が数多く残る坂の町、尾道。

 

余りにも名が知られているだけに、「独自の発見!」の喜びは少ないけど。。
でもまだまだ奥が深いし、未知の可能性もある。
これで、僕の中では大好きな町の一つとなった。

 

※尾道・倉敷・鞆の浦の旅は続く。。

 

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