2020-10-27沖縄(竹富島 etc)
「ヤポネシア」の旅人。【竹富島で南潮庵さんに立ち寄る】後編
※前編からの続き
今回一つ、竹富島にある小物雑貨のお店を紹介してみよう。何気に立ち寄った「南潮庵」さん。
そこは、お店に入った瞬間に『ピン!』と来るものがあった。さりげないながらも、とてもセンスのいいデコレーション☆彡
海で拾った流木や貝、石をモチーフとした小物たち。島の光と影と気配が、心地良くデザインされている。
流れているのは、キース・ジャレットのピアノ曲。三線などの島の曲じゃないところが、また新鮮なんだなぁ♪
店のオーナーで作家のウシオさん。聞いてみると、東京から渡ってきた人だった。フィーリングがとても合い、その夜ゆっくりと酒を酌み交わす事に。
アート談義で話が尽きなかったのだけど、その中で一つ響いてきた彼の言葉、 『拾ってきた木が、何かを語りかけてくるのですよ』と。。
すぐ隣の住居兼アトリエは、古民家を利用したものだった。ちょっとお邪魔させてもらって。
開け放たれた縁側。木や花と語り、風が囁き、内と外が繋がっていく。。
『なんて心地のいい空間なのだろう・・・。』
ウシオさんと出会えた事は、今回の竹富を、よりいっそう味わい深い旅にしてくれたのだった。自然そのもの、そしてそれとの共存。更に古いものや新しいもの、地元の人や生活感に触れること。
それだけでも旅は充分なのだけど、そこにアートとしての個性的な「感性」が加味されると、よりいっそう立体的に鋭角的に「その地」が浮かび上がってくるのだ!☆彡
「伝統工芸」とはまた違った、もう一つ別の斬新なアプローチ。それが「今この瞬間のアート」なのかもしれない。。
竹富島に来たら、また寄ろうと思う。この島をこよなく愛する、才気溢れる作家と酒を酌み交わしに♪
夕方は、定番の西桟橋に。雲の隙間から「天使のハシゴ」が降りてくる。幾重にも、幾重にも。。
その海面の光は、キラキラと水平線まで繋がっていく。それを「天使の道」と呼ぼう。
そして夜はゆっくりと、少しずつやってくる。外灯のない漆黒の夜が。
ハイビスカスの情熱的な赤。その色が様々な事を語り、最後、海の底のように色彩を失うまで、、そのギリギリまで、その色を見届けよう・・・。
◇ ◇ ◇
ウシオさんと酒を酌み交わす中で、一つ大きな主題があった。それは、「海洋民族としての日本人」というテーマ。
故・立松和平氏が唱えていた「ヤポネシア論」 。僕も全く同感で、日本人のルーツの一つ は、ミクロネシアの辺りにあると思っている。そう、あのJEEP島のある、まさにあの辺り!
彼らが黒潮の流れに乗って、最初に到着したのが、この八重山諸島。そして沖縄本島を経由して日本本土へと流れていく。。
だからこの地に来ると、体の中に眠っているDNAが呼び起こされ、とても懐かしい気がするのかもしれない・・・。
日本はホント南北に細長い国。同じ時期で様々な「季節」に出会える。この八重山諸島では、冬でも陽が射せば完全に夏になる。
だからこそ、夏とは心のあり方なんだよねっ☆[゜ー^]
では、こう定義付けよう。『夏とは開放された意識のスタイル』だと。