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2020-09-22イギリス縦断の旅

真夜中からの彷徨。【イギリス・エジンバラ 前編 2013年7月】01

今回はイギリスを旅した時に、一番インパクトのあったこの「エジンバラ」から。
スコットランドの首都でもあり、深く重く、街自体が城を中心とした要塞のよう。
そして中世の面影がそのまま残されていて、歴史ある美術館そのものの中を歩くような気分だった。
7月の真夏だというのに、冷たい雨も降り、暗く陰鬱な霧が立ち込める。。

 

・・・でも、限りなく美しかった

 

歴史的な中世の都市が残されているという点で見れば、おそらく世界一興味深く個性的な街ではないだろうか。

 

早朝、日の出前。4時前の暗いうちから歩き始めた。まだ夜だ。
そして少しずつ白み始め、荘厳なる朝を迎える。その光の移り変わりが好きだ。
そして この時間帯に、最もその土地の本質が現れる。息遣いが聞こえてくるように。。

 

とにかく歩くことだ。そして自分の目と勘だけを頼りに、フッと「感じた」モノにさりげなく心のシャッターを押す。ついでにカメラのシャッターも。
自分が一対一で、サシでその土地と向き合える、唯一のプレミアムタイムがこの時なのだ。

 

今回も例によって、観光案内的な記述は一切ない。名所・旧跡の説明のたぐいも。
元々、自然の造形美は別次元として、人間の造ったモノは「所詮」という気持ちが何処かにある。

 

そしてそれら以上に、自分が感じた「名もないシーン」に興味がある。
その人知れずビビッと異彩を放つ情況に触れた時にこそ、あ~自分は旅をしてるんだなぁと実感できる。

 

孤独だが自由。旅とは自由を謳歌する事だ。
全ての五感が開放され「異郷の中の異邦人」として、あらゆる日常の鎖(クサリ)から解き放たれる。僕は、これこそ旅の醍醐味だと思っている。

 

そして写真一点一点に短い言葉(タイトル)だけを添えてみた。
この添える言葉はとても重要だ。その言葉で、作者の見ている視点が決まってくるからだ。
写真の絵柄だけで何かを語り、見る人間が自由にイメージするのもいい。

 

だけど自らがアートディレクター。
ポスター等の「短いキャッチフレーズの妙」の世界でずっと勝負し鍛えてきただけに、言葉の重要性をとても重視している。

 

だから写真展などでも、添えてある言葉やタイトルを見るのも好きだ。
その作者の眼差しも感じられて、二重に楽しめる。
な~に、『自分だったらこの言葉を添えるのに、な』で、自由に見ていこうじゃないか。

 


天空の中に潜む、幻の街。

 


スポットライトと喝采を浴びた三人の役者達。

 


コバルトの空がある闇の劇場。

 


コッツウォルズが「ハチミツ色の村」なら、ここは「ハチの巣色の街」。

 


天使の眠り。 

 


微粒子を伴なう、大気の眼差し。

 

※後編に続く

 

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