2021-02-01雪景色:ホワイトーン
雪中のSF的幻想橋【湯西川温泉・本家判久・かまくら祭】後編
前編からの続き。
とても個性的で、心にジンワリと沁みる宿だった。公式サイトの写真から、ざっと紹介してみよう。
※左上:川が見える露天風呂。余計な囲いがないところが、とてもいい。
※右上:部屋も歴史の匂いが感じられて、とても落ち着ける。
※左下:来館者への挨拶という事で、太鼓が迎えてくれる。
※右下:囲炉裏を囲んでの夕食。これもなかなか風情があった。
さあ、夕食後は例の河川敷の祭りの会場へ。お~っ、これもまた見事だった!
1000個近いローソクの灯火が、広い川原で幽玄に揺らめいている。。
それは巷によくあるLEDライトアップの無機質な冷たさとは違い、暖かく温もりのあるナチュラルな光の夜想曲。。。
「日本夜景遺産」にも選ばれたというこの一大ペイジェントに、静かにしっとりと包まれてみよう……。
すると、今度は氷爆のライトアップだ。外が痛いほど寒い故に、館内の温もりがまったりと心地いい♪
そしてひっそりと輝くそれは、不思議な存在感で迫ってくるのだった。。
橋のタモトに立ってみた。すると、なんと雪だ! シンシンと雪が降ってきたのだ!!
奇矯:かずら橋、、それだけでも染み入るような光景なのに、雪が加わる事で、なんというシュールリアリズム!!!
しばし呆然と見入っていた。。イメージが止めどもなく溢れ出てくる。例えばこんなSF的シーンを、重ね合わせられないだろうか……。
未知の氷の惑星。そこには熱帯のジャングルにありそうな、ツタの絡まる橋が架かっている。
今は気象変動によって、その緑の大地は白い氷の世界へと豹変していた。 ジャングルは氷に閉ざされ、そして雪が降り積もる。
シンシンと降り積もる。音は吸い込まれ、生物達のほとんどは死に絶え、気配すらない。。
天と地も定かではなく、視界は全て雪のノイズに覆われ、ブルートーンの氷の形のみが薄っすらと浮かび上がる。はかなく、冷たく、そして美しく……。
川は地熱の為に水の流れとなり、白い岩山の洞窟からの明かりのみが、かろうじて生き残った生物達の気配を漂わせている。。
橋の反対側へと渡り氷爆を見ると、更にハードな空想世界に意識がトリップしていく。。
閉ざされた、氷の惑星の地底。。その大地はマグマの熱で発光し、まるで青く輝く水晶のようだ。
松明(タイマツ)に火を灯し、今宵更なるイマジネーションの世界に入っていこう!☆彡
シンシンと降り続く。。。この先、10年、20年と降り続くかもしれない。じっと身を潜め、次なる気象変動を待つしかない……。
ただ川は凍結せず、雪や、あらゆる情念すら吸い込み、ただただ妖しい光を放って流れていくのだった。。
その水の流れがある限り、生物達は「一筋の希望の光」を持ち続ける事が出来る。
水はやがて新しい気象世界を創っていくだろう。いつしか太陽が、もう一度姿を現してくれる事を願って……。
……な~んちゃって、ねっ☆[゜ー^]
フジTVで以前やっていた「世界の絶景100選」を再度思い浮かべてみよう。あのジープ島が第1位となった番組だ。
元々大好きで、ずっとシリーズを通して見ていた。その中でとても印象に残っているシーンがあった。それは、ドイツのノイシュバンシュタイン城の絶景シーン。
シンデレラ城のモデルにもなった美しい城。ただ城自体が絶景なのではない。
それは、雪がシンシンと降りしきる中、少し離れた森の上から眺める光景にのみ、絶景シーンを絞っていたのだった。
降りしきる雪の中に浮かび上がる、美しい城のシルエット。。
・・・これには、ちょっと「来ました」ねぇ。そして不思議と目頭が熱くなったのでした。。タレントは、ユン・ソナ。
そう、絶景とは、ある種の条件が揃った時にのみ現れるのだ!
その最高のシーンを見せてくれるのは、その一瞬の時間の中にあるシチュエイションが最高潮に達した時なのだ。
ん~、雪と組み合わせるとは、なかなかこの番組のディレクター、分かってるなあ、と。
一生に一度は冬のドイツに渡り、そのシチュエイションでこの城を見てみたい! その場所に、ボーゼンと立ちすくんでみたいと思う。 ̄○ ̄;)
そして今回の雪の中のかずら橋も、それに劣らないほどの素晴らしい絶景だった^^
偶然にも降ってくれた雪に、乾杯!!かなっ♪
-PS- 今年の雪まつりは、コロナの影響で残念ながら中止となったようです。。