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2020-09-22尾道・鞆の浦・倉敷

尾道の坂を巡って「文学のこみち」を下り、帆雨亭で一服する

さて、2014年10月に行った旅のエリアは、瀬戸内。
その中心部に絞って、倉敷に3泊、尾道に2泊、鞆の浦に2泊。
これに途中で寄った岡山市も加えて、8日間で4つのエリアを旅したことになる。

 

元々、山形の酒田・鶴岡で計画を進めていたところ、この週は東北方面の天気が特に悪く、
急遽、前から行ってみたかった上記のエリアに変更。こちらも全て初めての地だ。

 

大急ぎで再計画する中、この鞆の浦という港町も知ったのだった。
この地名すら知らなかった所がかなり魅力的な気がし、ラストを締めくくる計画で。
これが予想以上に的中! とても素晴らしい体験ができた。

 

国内も、まだまだ果てしなく、未知で広い!!(@_@;)

 

今回は、世界にも名が知られる「名地」の数々。
それぞれとても印象深かったので、まとめるとちょっとボリュームが出てくるだろう。
今回も時間軸ではなく、印象に残ったテーマ別で構成してみたい。

 

ではさっそく尾道のこのテーマから。

 

尾道の「文学のこみち」は、とても趣がある

 

坂の町としてまず浮かぶのは、函館、長崎、そして横浜、神戸。全て大きな街だ。
それに比べてこの尾道は、ほんと小さな町。でもこれだけ有名だというのは、
それだけ魅力的なのだろう。前からとても興味を持っていた。

 

それに上記の4つには、必ずハイカラな歴史的背景で異人館や教会があるけど、
この尾道は徹頭徹尾、「和」の世界。一般の民家と神社・仏閣がメインだ。
それだけ「日本の伝統美」が息づいていると言える。
数々の文学や映画の舞台になった事でも知られている。

 

さあ、どんなものだろうとワクワクする☆彡

 


まずは、丘の上までロープウェーを使って登る。
ここからゆっくりと、坂を下りながらのそぞろ歩きが一般的。

 


四国とを結ぶ「しまなみ海道」の、最初の尾道大橋を望む。
無数の島々が浮かぶ瀬戸内海。面白いことに、これだけ旅好き・島好きの僕ですら、
この海をまじまじと見るのは初めて。このテーマは鞆の浦の方で。

 


有名な「文学のこみち」の入口だ。多くの歌人や小説家たちが幾度となく通った道。。

 


確かに趣がある。木々の隙間から先人達の囁きが聞こえ、光もユラユラと遊んでいる。

 


歌碑にも味のある、独特の佇まいが。

 


旅に出るという事は、もう一つ深く人生を味わうという事。
こうも言える。『旅とは、徹頭徹尾、文学的でなければならない』と。

 


川のような海峡が横たわる。内海ならではの穏やかな海面。
瀬戸内海とは、やはり日本のここにしかない文化が息づく、広大で独自のエリアだった。

 


車の通らない、海を見下ろす静かで風情のある小道を歩く。僕の大好きな道。
もう嬉々として歩き回った。後半は、登りもいとわずに(笑)

 


これが尾道か。。さすがだ!
漠然と映像の中では知っていたけど、やはり実際に歩いてみると、
その良さがくっきりと見えてくる。

 

尾道の帆雨亭(はんうてい)は、ひっそりと呼吸する店

 


ふと振り返ると、道が空に向かって続いていくような錯覚に捕らわれた。これぞ、坂の町:尾道。

 


坂には海に向かい、そして空に向かう道がある。

 


斜めにひしゃげ、崩れかかったような道も、また、味。

 


もはや旅の道中には欠かせない、昼間のCAFE。
一番ピピッときた店に入ろうと、選んだのがこの帆雨亭(はんうてい)。

 


僕が思う「いいCAFE」の条件の一つが、外に開かれているテラス席がある事。
ここにも、ほんの小さな一角だけど、ホッとできるスペースがあった。

 


カタバミの一種が、さりげなく咲き乱れているのもいい。

 


別名「おのみち文庫」というだけあって、尾道ゆかりの作家の本や資料で、さながら文学館のような趣だ。

 


そして出窓から見える景観に、思わずハッとした。 『外に続いていく!』と。

 


ではこの窓辺で、かつての文人のように、ゆっくりと寛(クツロ)ぐとしよう。

 

『写真を撮ってもいいですか?』と、店の女将さんに聞いたら、ちょっと微笑みながら、『こんな崩れかかったような所で良かったら』と、素敵な言葉が返ってきた。

 

その後、この店にまつわる様々な話を聞いた。
ここは代々から続く持ち家で、この建物は元々隣接する「蔵」だったという。
それをCAFEにリノベーションし、この出窓は先代のお婆さんが趣味で創ったという。

 


日本には古来から、内と外が融解していくのを楽しむ文化がある。
中庭にしろ縁側にしろ土間にしろ。。

 

「内と外=自己と外界」。それは最も重要な哲学的テーマをも含んでいる。

 


それを、10月の爽やかな外気が出入りする、このささやかな出窓にも感じられたのだ。

 


この店で、尾道を旅した一つの記憶が、鉱物の中に散在するトパーズの原石のように結晶化されていく気がした・・・。

 


古い民家が数多く残る坂の町、尾道。

 

余りにも名が知られているだけに、「独自の発見!」の喜びは少ないけど。。
でもまだまだ奥が深いし、未知の可能性もある。
これで、僕の中では大好きな町の一つとなった。

 

※尾道・倉敷・鞆の浦の旅は続く。。

 

◇ ◇ ◇

 

※関係カテゴリー紹介
この旅は、同時期に回った複数編の国内流れ旅で、【尾道・鞆の浦・倉敷】としてまとめてあります。まだ2編しかアップしてませんが是非ご覧下さい。

 

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そんな旅のエキスをオモチャ箱のように、ここに沢山置けたらいいなと思います。そして見に来てくれた方の、何か、これからの「旅のヒント」になってくれれば、と。

 

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