2024-02-09新・東京漂流
寅さん記念館は、見どころ満載の「昭和バーチャルレトロ」だ!
さて今回は、つい最近行ってきたこの寅さん記念館を取り上げてみよう。
実はここには数年前に一度行っているのです。それでまた久しぶりに行ってみようとネットを見たら、2年ほど前にリニューアルされたとの事。これは更に好奇心が加速。どんな風に変わったのか?
結論から言うと、『施設としての完成度は、隙が無いほど素晴らしい!』と。(@_@;)
映画『男はつらいよ』は幾つか見ているけど、それほど熱心なファンという程でもない。でもやはりたま~に見たくなる映画だ。俳優:渥美清の演技は秀逸だしね。
千代田線の金町駅で京成に乗り換えて、一駅で柴又駅に到着。例の有名な団子屋などのお店が並ぶ帝釈天参道を通って、いよいよ到着。
もう入口からして全く変わっていた。右手に「TORA san Cafe」なるものも併設されている。
それでは中に入って色々と見ていこう。一応順路に沿って見どころを押さえてあります。
ここの謳い文句は『「男はつらいよ」の記憶のすべてがある。それが寅さん記念館』と。お~、かなり大きく出たね。
まずは【プロローグ】。「寅さん」をイメージした映像が投影されていて、映画『男はつらいよ』の世界へと誘われる。
最初のコーナー【再現ジオラマ】。寅さんの少年時代から、放浪の末、故郷柴又へ舞い戻るまでの物語を、可動式のジオラマで辿ることができる。
ほんの一瞬だけど、動きが可愛らしくてほのぼの~と。
お茶の間では、撮影した数々の名場面を見ることができる。置いてある小道具が一つ一つ丁寧で、もうそこに居るような錯覚。
次は【タコ社長の「朝日印刷所」】。本物の活版印刷機も展示され、当時の印刷所がリアルに再現されている。
博やタコ社長などとの名場面がモニターで流れ、『労働者諸君!』の威勢のいい啖呵も小気味いい。
いや~、リアル。当時の雰囲気そのもののセット。これにはつくづく感心。
寅さん記念館の中でも、特にここには何時間でも居られそうな気がする(笑)
そして【「くるまや」模型】。寅さんの実家「くるまや」が、1/16のミニチュアで再現されている。
更に【「生まれも育ちも葛飾柴又です」コーナー】。昭和30年代の帝釈天参道の町並が、遠近法を用いて精巧に再現されている。
もちろん【タッチパネルコーナー】も。映画『男はつらいよ』のマドンナとの名場面の数々が。ほんと短く「さわり」だけだけど、かえって色々サクサクと見れていい。
次に【思い出に残る懐かしの駅舎】。駅員が切符を切っていた時代の駅舎が再現されている。
そして【帝釈人車鉄道への旅】。これは実物大の客車。へ~、人が押して走っていたなんて、ここで初めて知った。
更に【あれこれコーナー】。実際に撮影で使用されていた衣装やトランク等が展示。
これはいい! 分厚い時刻表も入っていたなんて、何ともリアル。
ここは【寅さんが愛した 鈍行列車の旅】。向い合わせの客車が再現されて、車窓には旅の名場面や啖呵が映し出される。
最後に【エピローグ】。歴代のマドンナやポスターが次々と写し出され、余韻に浸れる。
吹き抜けの中庭も建築的に凝っていて、ここから併設されている「山田洋二ミュージアム」に入る事ができる。同監督の作品が好きな人は必見だ。
いや~寅さん記念館、素晴らしい!☆[゜ー^] 企画力もさる事ながら、それぞれのコーナーが丁寧に創られていて、関係者の熱意が伝わってくる。
今、昭和レトロブームだけど、これは完全に「昭和バーチャルレトロ」と呼ぶに相応しい。
ただ一つ、入り口で紹介した「TORA san Cafe」の普通っぽさにはちょっと残念。。それこそ当時を再現したセットの中で、例えば朝日印刷所の片隅を模した所などで、余韻に浸りながらお茶したいなぁと。
まあ、「食」を扱うだけに小綺麗でモダンな方が良いという判断は分かるのだけど。。ただ余りにもメイン施設とのギャップが。┐(‘~`;)┌
そこで一つ、お茶をするなら、すぐ隣の「山本亭」がお薦め。
ここは地元ゆかりの山本工場(カメラ部品製造)の創立者である山本栄之助翁の自宅だったという。そしてカフェも併設されていて、日本庭園を見ながらゆったりと寛げるのです。
映画『男はつらいよ』はTVでもしょっちゅう再放送されているので、また一つ二つ見てみようかなと思うのでした。
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