2024-03-23季節の花々
百草園での梅見の後、聖蹟桜ヶ丘:ラテグラフィックでホッと一息
そろそろ桜の季節だが、去り行く梅もアップしておかないと。
という訳で、今回は直近で行った百草園。特に「梅」では有名だ。京王線の聖蹟桜ヶ丘の隣に「百草園」という駅があるぐらいだから昔から知ってはいた。ただ行くのは初めてだ。
駅から徒歩10分。ただ、行きは上り坂がかなりキツイ。。まあちょっとしたハイキングの丘登りだと思えば、ね。
百草園は、「和の美学」に満ちていた。
そして白梅から紅梅に至る色彩の変化。これも桜にはない特徴だ。この咲き分けは『思いのまま』という名前が付けられていた。
この日本家屋は松連庵。百草園のシンボルのように、中央にドン!と構えている。季節によっては貸し出しも行っているようだ。
今回は、この縁側がヒトキワ素晴らしかった。陽を浴びての心地いい時間がゆったりと過ぎていく……。
つるし飾りとは、布製の小さな細工小物を糸でつるすタイプの飾り。雛人形に添える形で飾られるケースが一般的だが、かつては「雛人形の代用品」として用いられることが多かったという。
梅のもう一つの魅力は、この造形的な「木」の姿。バックにダークな色彩を持ってくると、それが更に強調され、「梅の圧倒的世界観」が表出する。
最後に、ちょっといいなと思った立て看板。昆虫への愛情がヒシヒシと伝わってくる。
聖蹟桜ヶ丘のラテグラフィックで、時間という素粒子の底に。
その後電車に乗り、一駅で聖蹟桜ヶ丘へ。多摩川の広々とした流れを見たかったからだ。
ここはちょっとした思い出の場所。多摩美の学生だった時、創った作品が大きくて運ぶのが大変だったので、後半は車で通学していたのだ。
西東京市の自宅から、八王子郊外の校舎まで約1時間。単調な道が続く中、中間地点のこの聖蹟桜ヶ丘で橋を渡る時、広々としていて、とてもホッとし、印象に残っていたのだった。
そしてネットで良さげなカフェを物色していた時、たまたまこの「ラテグラフィック」が近くにある事を知った。
全面ガラス張りの店内は、とてもモダンでお洒落だ。オーストラリア:メルボルンのカフェ文化を取り入れているとの事。メニューも読み物風で、コンセプトに『なるほど~』と。
さっそくワインを注文して、その「外に開かれている」空気感に浸ってみる。
大気がコバルトに染まる。日没のほんの数分しか現れない、至福のマジックアワー。
もちろん「ラテグラフィック」というぐらいだから、最後はラテで締めて。
そして時間という素粒子の底に、深く深く沈潜していくのだった……。