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2020-09-21海岸&シーサイド

最北の浜で、奇蹟のようなシーンと出会う。【礼文島】

今回は、前回の湘南からガラッと変わって、北の海岸線を。

2006年9月。この時期は、立て続けに北海道を旅していた。
まるで自らの旅ベクトルが完全にそこへ向かっているかのように・・・。

 

北海道の地に降り立つと、なぜかホッとするのだ。まず広い。どこまでも広い。
ただそれ以上に大地に根ざす何か「フロンティア」の香り、そして軽やかな自由さを感じるからだろう。
それに行ってみたい地が、そこかしこに点在している。

 

海に囲まれて本州とは隔絶された、言ってみればここは巨大な「島」とも言えるのだ。
日本にあって日本ばなれした大地。言葉が200%通じる国内旅の気軽さで(笑)、自由に奔放にそこを気ままに旅する事に、もうずっぽりはまってしまった感がある。

 

自然が自然として大陸のように「ただそこにある」地。人が寄り添って生きるのではなく、人が「ただ生きる」地。畑や牧草地が美しくたおやかに「ただ息づく」地。
そこを気ままにさすらうことこそ、極上の「流れ旅」そのものなのだ。

 

9月の半ば、これから更に仕事が忙しくなるだろうということで、今のうちに行っておかねばと照準を定めたのがこのエリアだった。
何よりも秋雨前線で日本列島がスッポリ低気圧の中に入っている時に、稚内を起点としたこの最北の地のみが晴れの予報だった。
これも日本離れした北海道の良さ。ひとっ飛びで雨もようを晴天にシフトできる。

 

そしてこの旅のテーマは、あくまで「原野」だった。
人間の手が入らない広大な原野に一人立ちたかった。最北端の島の海べりで風に吹かれたかった。神秘的な原生湖や霊山の前で酒をあおりたかった。
ウニを始めとする北海道の海の幸に舌鼓を打つのはもちろんの事・・・。

 

今回は5日間。礼文島で2泊、利尻島で1泊、サロベツで1泊だったのだけど、充分すぎる程の旅のエキスを吸収できた。その中で印象に残るテーマを8つにしぼり、言葉と写真のヒシャクで軽くすくってみようと思う。
そうする事で何か、日常の生活にも軽やかな潤いをもたせてくれるかもしれない。

 


まずは今回の旅で最も印象に残っている、礼文島のとある漁村の浜辺の話から始めてみよう。

 

その日気ままにホテルで借りた自転車で海べりを流していた。
まず漁村特有の味わいのある家並みや番屋が目に入った。
風の強い島にしては不思議とそこだけ穏やかさに包まれていた。

 

この島の中でも最北に位置するこの村は、大きな湾の中心にあり、観光バスもやってこない、ひっそりとした小さな入り江といった風情だった。
小さな漁村。朽ち果てた番屋、漁師たちの生活が何かまるで夢を見ているかのように「ただそこにあった」

 

浜に降りてみた。驚いた事に、そこだけ砂が白くキラキラ輝き、とても美しい。
これにはさすがにびっくりした。(◎_◎;)
北の海の浜のイメージはあくまで灰色か黒く、荒波が押し寄せ、それだからこそ北の海らしいと思っていたからだ。(現に、サロベツの浜は真っ黒だった)

 

もちろん南の島のようなサンゴがくだけた白砂ではない。
白い貝殻がくだけたものがそこだけに堆積しているのだ……。
そこに打ち寄せる波は遠浅で水晶のように澄んでいて、透明な波の軌跡を形づくる。

 

ボーゼンと立ちすくんだ。この先はサハリン(ロシア)なのだから・・・。
この浜辺を発見した事そのものに、何とも言えない不思議な嬉しさがこみあげてきたのだった。

 

今日のアウトドアBARはここにしよう。
最果ての、ウオッカのような透明な水が静かに白砂に打ち寄せる波打ち際のBAR。
その日、暗くなるまで、ただその波に見入っていた。
そして明日の早朝にもまた来ようと心に決めたのだった。

 


最北の浜に向かう。早朝4時。今朝も穏やかだった。

 


奇跡のように澄み切った水。ここが最北の浜辺だと信じられるか?

 


海鳥達と朝を堪能する。

 


しぐさが実に可愛い。

 


今日は漁に出るのだろうか……。

 


朝日がゆっくりと顔を出す。

 


静かな波。

 


芳醇な朝だった。

 

※vol.2に続く

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