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2021-03-17栃木の奥日光

始まりは、いつも「白」から【奥日光・初春のスノーワールド】

新カテゴリーの第1弾はこれから。奥日光は四季を通して、これまでに何度も訪れている地。そして今回のテーマは、今の時期にちょうどタイミングのいい、この「雪」で。

実は今年もギリギリまで「雪旅」を計画していたのですが、諸事情で断念。。それ故、過去ログをここに再現してみますね。

 

◇ ◇ ◇

 


ん~巷では、もう桜の季節がやってくるのですねぇ。でも日本列島、まだまだ広い! という事で、先日、行く冬に最後のお別れをしに、奥日光に行ってきました。

 

時間が経つのがどんどん早く感じられ、一つ一つの季節がとってもいとおしいのです。。
そして、今年はまだしっかりと「雪」を見れてないぞ! こりゃあ、まだ冬を終わらす訳にはいかん! という事で、いてもたってもいられず(笑)

 


実は、もうここ10年ぐらい、毎年3月のこの季節に奥日光に行っているのです。冬でも交通の便がとても良く、フットワークのいいこの地。
真っ白い広大な雪原、初春の美しい沼と滝、観光客の少ないひっそりとした情緒、硫黄の香りたっぷりの山の源泉の風情。。

 

そして4月から始まる新学期。その気持ちのリセットとしての「白い世界」……。

 


「桜」は少し先にゆだねるとして、しばし過ぎ行く高原の初春を味わってみましょう。
今回は2つのテーマに絞り、まとめてみました。

 

1)高原の初春の詩

 

季節の変わり目、去りゆく季節(冬)にこそ、いとおしさを感じる。僕はこれを「ディレイ(遅らせる)の旅」と呼んでいる。もちろん先取りの旅もいいが、このディレイもいい。

 

カシャカシャと目まぐるしく動いていく現代にこそ、このスロー感は必要だと思う。
去りゆく季節を最後の最後まで味わう事で、日本の四季折々の「移ろい」を、心ゆくまで堪能する事ができるからだ。

 


例えば初夏の6月、山では春の訪れの水芭蕉が咲く。9月に入っても海ベリでは夏の灯火がある。
12月の平野部では、まだまだ遅い紅葉に別れを告げられる。そして3月、高原ではようやく冬も終わりを告げようとしている。

 


こんな時空間の広がりを演出する季節感の中にこそ、人生に潤いをもたらす旅の醍醐味があるのだ。

 


そして冬こそ、澄み渡ったスカイブルーの青に包まれる「空」の季節。
冬枯れた木々を透視し、どの季節よりも空間が広々としていて、えもいえぬ開放感を感じるのです。

 

2)ホワイトイメージ

 

雪原を「スノー・トレッキング」と称して、スノー・シューで縦走する。これの良さは、やはり雪を踏みしめる時の、あのキュッとした独特の心地良い感触。歩く事、その一歩一歩がそのまま快楽に繋がる。

 


雪原は真っ白いキャンバス。そこに描かれる樹木の影が美しい。 まるで光のシンフォニーだ。

 


オフシーズンなので、だ~れもいない。この日は、僕とすれ違った外国人青年2人組だけだった。まさに白一色の「戦場ヶ原独り占め」という極上世界。

 


お気に入りの場所で持参したホットコーヒーをすする。そのドリップで淹れた豆の名もクリスタル・マウンテン。

 


……ポカーンとした最高のひとときだ。白く広がった湿原は、サンサンと降り注ぐ陽の光で暖かく、眩しいぐらい。そしてゆっくりと春を待つ「喜びのようなモノ」に包まれていた。

 


静かだ。無音とも言える。想えば、都市の生活の中では、何か必ず電気音というものがある。冷蔵庫の音とか、エアコン、換気扇とか。。

 

ここは極上の無音の地なのかもしれない。

 


だから故に耳を凝らすと、遠くでささやくような鳥の声・風の音が聴こえる。それらが静かに「大地からのサウンド」を奏でてくれる。

何とも言えない冬から春を迎える、「地の芽吹きのような息遣い」も聞こえてくる。

 


そんな中、静かに放心したように、この「白の意味」を考えていた……。

 

◇ ◇ ◇

 

奥日光は、これからも春夏秋冬で訪れたい、僕のメインフィールドなのです。

 

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