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2021-03-24全国さくら漂流

花見山は福島の桃源郷だった。そして郡山の開成山公園で夜桜

さて、いよいよ桜のシーズンだ。今年はどこへ見に行くか? これから計画を立てるのだけど、それに先駆けて、以前に行ってとても良かった福島の花見山を紹介してみましょう。

 

その時の臨場感が大切なので、過去ログをそのまま掲載してみます。

 

◇ ◇ ◇

 


『桜が咲いた!』となると、ソワソワしてくる。今年こそは「東北の桜」を見ようと心に決めていた。ただ時間が取れたのが、4月11日、12日の僅か2日間。となると、東北の桜前線的にはチョッと早くて、かなりキビしい。。

 

そんな中、福島市内にある花見山だけは、特別に様々な種類の桜や花々が、この時期一斉に咲きほころぶという。以前から行ってみたかった所。

 

『よっしゃ~!』と旅の計画作りが始まる。

 

初日はここをメインにして1泊。丸一日福島の街にどっぷりと浸り、翌日は郡山から一路、日本最大級の規模を誇る鍾乳洞:あぶくま洞で変化を付け、その帰りに三春へ寄って、城下町の風情の中でシダレ桜を愛でるという計画を立てた。

 

ところがどっこい!この「あぶくま洞」がメチャクチャ良かった!! 余りにも良かったので長居をし過ぎ、三春へ寄る時間が取れなくなった。。そこで急遽、郡山まで戻り、桜の名所としても名高い「開成山公園」で、しっとりと夜桜を見て帰るという計画に変更。

 

これも気ままな「流れ旅」の良い所。臨機応変に予定を組み立て直せる。

 


福島市の街に降り立った時から、そこはかと街中が「春」に包まれていた。子供の頃、2年ほど住んでいたので郷愁もあるし、県庁所在地の都市としては、とても美しい街だ。
久しぶりに来てみて、近代的に整備はされているのだけど、何かユトリと落ち着きと自然との調和が感じられる。

 

残雪の残った美しい山々に囲まれた都市。そのビルの隙間から見え隠れする、雪を頂いた山の峰の光景がいい。家々の庭に植えられている、さりげない花々もいい。思い思いに趣向を凝らしたオシャレな店を捜してみるのも面白い。

 

ゆったりと自然に囲まれた中で、都市に住みながらも、精神的にゆとりのある生活をしているのがヒシヒシと感じられる。

 

そして一路、花見山へ向かう。ただ僕は、旅とは「線」であると考えている。「点」である目的地はあくまで行動の目安。ホントに感動する時っていうのは、その道すがらで見付ける発見にあるんだよねぇ。

 

今回は「山桜」「昼桜」「夕桜」「夜桜」と、それぞれテーマをしぼって掲載してみよう。

 

1)花見山は、山全体が花に包まれていた。『山桜』

 

花見山は、評判どおりに素晴らしかった。ここは花栽培の農家の主人が、せっかくだから人々に美しい花を見てもらおうと、無料で一般の人に開放したのがキッカケだったという。

 


ここには全ての色彩があった。

 


桃と桜のピンクの競演。

 


「桃源郷」という色があったら、こんな色だろうなっ♪

 


一気に咲き競うレンギョウと桃の花は、ここでは準主役。

 


ボケの花も、いい脇役だ。

 


「花見山」という幸福!

 


いつまでも眺めていたかった……。

 

2)様々な種類の桜を愛でる。『昼桜』

 

東京ではソメイヨシノがどうしても中心になってしまうけど、この山では色んな種類の桜が咲く。まるで桜の品評会のようだった。。

 


「十月桜」という品種。繊細でとてもいい。

 


これは「八重桜」。ピンクが濃い。

 


「オカメ桜」という珍しい桜!

 


こちらは「彼岸桜」。ソメイヨシノよりも、やや小ぶり。

 


「枝垂桜」はいつでも主役級だ。

 


ボケの花はクリムソンの誘惑かなっ?

 


そして最後に、道すがらで見付けた斜光を浴びるモクレン。これも事のほか美しかった。

 

この星は改めて、美しさに満ち溢れているんだなぁと(^-^)

 

3)大気が染まる夕暮こそ桜時間。『夕桜』

 

茜色に染まる夕暮と桜のハーモニー。実は僕が一番好きなシーンでもある。
うっすらとピンクがかってはいるけど、ほとんど「白」と言ってもいい桜が、大気の光でピンクに染まっていく瞬間。

 

それはまるで桜の花びらを借りて、自らの心を染め上げていく「刹那の美意識」のようにも思う。桜がもっとも桜らしく、はかなくも艶のある時間帯だ。

 


夕暮の中、福島市の街並みを一望する。

 


仄かに朱に染まり始める。

 


いよいよ花弁に紅を差す時間だ♪

 


透けていく。どこまでも透けていく。

 


しっとりとした日没後の残照の中に。。

 


街に桜色の明かりが灯る。

 


最後まで、変化する色を目に焼き付けよう……。

 

4)開成山公園の夜桜、そして祭り桜……日本的情緒に酔う。『夜桜』

 

夕暮の桜が一瞬の美のクライマックスであるなら、夜、人工光に照らされた桜は、『ハッ!』とする程の妖艶な姿に変わる。それは、人の心の奥底を映しているといってもいい。

 


残照後、ほんの一瞬空がコバルトに染まる。桜のように、はかなくも美しい時間帯♪

 


ライトアップした桜は、流れるような「銀河」を形成する。

 


公園は、幻のような花見の宴に包まれていた。

 


夜桜、それは日本人の心の奥に必ずある造形。そして自然に対する畏怖の念。

 


「妖艶」という名の生命体……。

 


ふと見ると、公園のとなりにある神社で桜祭りをやっていた。「桜と祭り」、これもとても相性がいい。

 


「桜」。それだけで人は酔える。さりげなく程よく、賑やかに静かに……この旅のラストを心地よく締めくくってくれた。

 

そして旅人は満足し、深い深い陶酔に入っていくのです……。

 

長い冬を終えて、今か今かと春を待ち望み、短い春に一斉に咲き誇る東北の桜。だからこそ、その美しさもまた格別なのだ。

 

ちなみに行く予定だった三春という地の名は、梅、桜、桃が同時に開花し、3つの春が一度にやってくるというトコロからこの名が付いたという。 なるほどぉ。

 

この時期の桜は、5~7部咲きの、まだまだ初々しい桜だった。その為、散り際の風に舞う桜吹雪と花びらのジュウタン、池の水に浮かぶピンク、そして月齢的にも月桜はちょっと無理だった。

 

唯一、翌日の早朝3時に起きて、開けた川ベリに行き、東の空が晴れていれば、23夜の半月と桜との競演も不可能ではなかったのだけど。。

 

ただ、さすがに前日1時間しか寝てなかったのと、当然その夜は居酒屋だった。地の物と地酒を飲み、仕上げにご当地・ちぢれ麺のラーメンに舌鼓を打って、ホテルに帰ったのが24時を回っていた。
結局、翌朝眼が醒めたのが5時。もう太陽が顔を出し始め、タイムアウト……。

 

でも、上記の「風桜」「地桜」「水桜」「月桜」は、今後何らかの形で改めて心に刻み込みたいと思う。

 


そして、旅先でふとこんな事を想った。日本人って、なんて桜の好きな国民なんだろう!と。日本列島を桜前線が北上するこの季節は、桜で埋め尽くされている。もうホトンド桜一色といってもいい。

 

そこで、日本人が寄って立つ、他の国の追従を許さない「四季を映し出す心の4大テーマ」というのを考えてみた。
まず当然、春の桜。そして初夏のホタル。更に秋の紅葉。最後に雪化粧の冬

 

もちろん花なら、梅や藤やアヤメもとっても日本的情緒に溢れている。そして夏の高原の詩情も、もちろん素晴らしい。でもギリギリに削ぎ落としていって、究極の4つに絞ってみた。いかがです?

 

◇ ◇ ◇

 

改めてブログにアップすると、その時の情景が甦ってきます。過ぎ去った時間がこの場を通して再度生かされるなんて、嬉しい事ですよね。

 

これからも当ブログを通して、見に来て下さってる方々と、ささやかながらも「感動」を分かち合いたいと思っています(^-^)

 

当ブログNAVI コロナの影響で、「ソロ旅」が注目される中、僕はもう数十年も前から、この「ソロスタイル」で自由気ままに旅をしてきました。
そんな旅のエキスをオモチャ箱のように、ここに沢山置けたらいいなと思います。そして見に来てくれた方の、何か、これからの「旅のヒント」になってくれれば、と。

 

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