2021-03-29全国さくら漂流
上田城址公園で桜(さくら)漂流。花筏(ハナイカダ)と花吹雪と…
さくら漂流 (地桜~水桜)【上田城址公園】前編・花筏イカダ
今、東京では桜が満開♪ なので、前回の福島の花見山に続いて、同じ年に行った信州の上田がとてもメモリアルだったので、続けてご紹介しますね。
日帰りだったけど、桜に絞った僕の「ソロハイク」の様子がよく出ていますよ。
◇ ◇ ◇
前回の福島の花見山では、時期と場所の関係で、「山桜」「昼桜」「夕桜」「夜桜」は堪能できたけど、絶対に触れたかった「地桜」「水桜」「風桜」「月桜」は見れなかった……。
ここまできたらどうしても、もう少し極めたいと想い、戻ってから再度リベンジの計画を練った。
当然忙しく、日帰りしか時間は取れない。そこで決めたのが、信州・上田だった。桜で有名な【上田城跡公園】は駅からもほど近いし、お堀で花筏(はないかだ)を見る事もできるし、城下町としても風情のあるいい町である。
実はここは一昨年に来てたっぷりと桜を堪能した地。そしてこの時、花の回廊から望んだ半月がとても美しく印象的だったのだ。ただその時は、散る前の満開の桜だった。
ならば、かって知ったる地として動きやすいし、この「タイミングの難しい散り際」を見るには申し分がない。しかも水桜を見るためのお堀もあり、風桜を見るシチュエイションとしてもいい、様々な寺もある。
電話とネットでいろいろ確認し、天気も前後が曇りのピンポイントの晴れで、まさにこの日、4月20日がドンピシャ!
しかも月齢2.6。……という事は、夕暮から夜にかけての時間帯で、西の空が晴れていれば、鎌のような三日月と、桜のマッチングを堪能できる可能性もある……。
~~~そして本当にメモリアルな「桜時間」を過ごす事ができた。今回はギャラリー風に、写真にオリジナルなタイトルを付ける形で。
1)『地桜』は、心の浄化作用。
花ビラは、散った後も再度美しく地に咲き、やがて土に帰っていく。
2)『水桜』は、艶かな美の表出。
水に咲いた花ビラは、ゆったりと動き、更に別の美を展開する。それは圧倒的な「集積の美学」でもある。古来からこれを花筏とも呼んでいる。
さくら漂流 (風桜~月桜)【上田城址公園】後編・花吹雪
とある小さな寺の前で、思わずカナシバリにあったように、その場に立ちすくんだ。。それはまさに今回の旅で、ずっと待ち望んでいた光景だったのである。
一瞬の風と共に、サ~っと桜が舞い散り、地に落ちた花びらまでもが、渦潮(ウズシオ)のように舞い上がる。
それは「静かで激しい」幻想の吹雪のようだった。
そして、まるでスペクタクルの映像のように時空を越え、夢とリアルな現実の狭間の中で、眼前で展開されていく。
時間にして数秒の事だったけど、そのシーンは強烈なイマージュとして、心に深く刻まれたのだった……。
3)『風桜』は、瞬時のキラメキ。
風がこれほどまでに美を描くことは、他にはないであろう。桜によって風を知り、風によって桜を知る。
ここ【上田城址公園】の周りは情緒のある寺も多く、花吹雪を見る環境としても申し分なかった。
4)『月桜』は、神秘への誘い。
「椰子葉月」という言葉があるなら「桜月」という言葉もあっていいだろう。
満月の似合う鋭角的な椰子の葉と違い、この丸みのある花木には、逆に三日月の鋭角さこそが似合う気がする。
「地・水・風・月」と、オリジナルワード的にまとめてみたけど、これは古来からある「花・鳥・風・月」以上に、和の心のキーワードになる言葉なのかもしれない。。
桜……。「花」という概念すら越えて日本列島を縦断し、日本人の心に深くかかわってきた、この圧倒的な「シーン」を待つ存在。
それは年に1回全ての人に訪れる、自然界の最も華やかで奥の深い「祭り」のような気がする。。
そして、枯れる前に散る潔(イサギヨ)さ。
その後木々は葉を付け、新緑として青々と夏に向かい、散った花びらは再度大地に帰っていく。
ほとんどの花木の花が、大なり小なり木上で枯れていく中で、ここまで一瞬のハカナサで枯れる前に散る花はないのでは。
まさにその「美しい散り際」に、日本人は古来より「キッパリとした心と現象の美学」を見い出していたのではないだろうか……。
もう東京では散り時だけど、桜前線は北上していくので、東北や北海道ではこれから。まだまだ楽しめますよ(^-^)
-PS- 今回は桜がテーマだったので、余り旅の足跡には触れなかったけど、 名物くるみソバを食べたり、日本的情緒のある柳町の酒造所で利き酒をしたり、手造りパン屋さんでノンビリしたり、お寺を巡ってみたり、と。
上田はとてもいい町なので、今度機会があったら町の様子もアップしてみたい。
◇ ◇ ◇
「さくら漂流」として立て続けにアップしてみましたが、この4編を通して、僕の桜に対する気持ちが伝えられたかな?と思います。
今年も計画を立ててみたいなぁ。強い風が吹くタイミングに合わせて、見に行きやすい近場で、「花吹雪に遭遇」してみるのも手かと☆[゜ー^]
そんな旅のエキスをオモチャ箱のように、ここに沢山置けたらいいなと思います。そして見に来てくれた方の、何か、これからの「旅のヒント」になってくれれば、と。
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