2021-12-10独自フォトアート
月のフォトアートの世界を【2008年度のジープ島カレンダー】
来年度のジープ島カレンダーを紹介する季節になって、ふと、以前創った「月のカレンダー」が脳裏をよぎりました。それで今回は、あくまで「写真と表現」の紹介を。
来年度分は【来年度(2022年)ジープ島カレンダー、販売 受付中!】をご覧下さい。
23年前にコテージが建ち、「宿泊できる無人島」としてデビューしたJEEP島。その第1歩から、ずっと見守り続け、プロデュースを重ねてきた僕としても感慨深いものがあります。何せ、この島で月の魅力・存在の大きさに目覚めたのですから。
僕にとっては、この島自体が「月の師匠」みたいなもの(笑) このさい胸を張って「世界一の月の島」と言いきっちゃいましょう!\(^o^)/
これまで、様々な方達とコミュニケーションをとる中で思うのは、『なんと、月の好きな人が多いことか!』です。
こういうデジタリックでカチャカチャと本質の見えずらい時代だからこそ、真に神秘的なもの、地球創世記から存在する、ゆるぎない「本物の美」に憧がれるのでしょうねっ☆[^ー゜]
前置きはこのぐらいにして、各月ごとにキャプションと共にご紹介します。写真はもちろん全て僕がジープ島で撮ったものです。
全体のテーマは「月の調べ」。この島で月を見ていると、どこからともなく音楽が聞こえてくるのです。そんなイメージかな^^
この月は十二夜で満月ではないのですが、逆にふっくらと立体感があり、より天空に浮かんでいるムードがあって、大好きなムーンフェイスです。
☆ここからが月ごとのページになります。フォトの中にイメージタイトルを入れてみました。ポスターのように、写真だけではない文字の入るグラフィックヴィジョンもお楽しみ下さい。
そして各月の、日本の季節とのカラミも意識していますよ~♪
月の夜想曲。。辺りがまだ漆黒になる前にコバルトブルーに包まれる一瞬。この時間帯に、水平線近くの中空に浮かぶ十四夜の月が一番好き。
それはまさに天が与えてくれた最高のプレゼントかもしれない。
2月 Mysterious Night (ミステリアス・ナイト)
椰子と月って、どうしてこんなに相性がいいのだろう。。古来から日本人はこれを「椰子葉月」と言って特別に愛でていたのです。
官能的な夏の日の夜、月は神秘的な物語を語ってくれるのです。
繊細に、ひたすら繊細に曲を奏でる月。それは、萩原朔太郎の震えるような詩の世界をも想起させる。
……月光の震えるような声が聞こえる。。
4月 Melodious Moon (メロディアス・ムーン)
それとは逆に満月の頃、月は全天空を支配し、全ての地上を喜びに溢れた光で包むこともあるのです。
このシーンは島の西側に沈んでいく「月の入り」。日の出前の午前3時。 この日はずっと、ボーッと月のメロディを聞いていたのでした……。
ピアニシモに対してフォルテシモ。十五夜になると、月は最大限の輝きを放ち、見る者を圧倒する。
この島での満月の日。それは天空の祝祭の日でもある。僕はこれ以上の満月の迫力を他では知らない。。
さあ、満月の夜だ! 地上にあるもう一つの地球。それは、「別惑星に降り立った日」と呼んでもいい。
今宵最高の酒を飲もうじゃないか!
「南」への旅に椰子の葉はかかせない。南へ、もっと南へ! 気付いたら、この赤道直下の島にまで来てしまった。もうこれ以上の南はない。
では月をからませ、更なる南へ飛翔しよう・・・。
「波の光=月の道」。それは自然界のドラマチックなイルミネーション。
ユラユラと輝く雄大な光を眺めていると、もうそれだけで全ての事から解放される。そして心を浄化してくれるのです。
覚醒しながらも夢を見ることができる。そんな事を教えてくれたのも、この島の月。そしてただ見るだけではない。音や風や匂い、そして皮膚感やリズム。。
その地のライブの劇場に立つ事こそ、最も重要な事だと……。
青い蘇生。時には雲がとっても重要な役割を果たす時がある。分厚い雲は月の繊細な光を覆ってしまうけど、適度な雲は大歓迎だ!
月と雲。。そこでは無数の天空のアートが描かれる。
オトギ話を英訳したら、こんな素敵な言葉に出会った。
実はこの写真を撮っている間、ずっと「かぐや姫」の昔話を想っていたのだった。月に帰っていくある女性の物語。「想像力」とはなんと果てしなく深いのだろう……。
今回、僕が一番気に入っている一枚。この中では最もアーティなシーンだと思っている。
月という花。。
それは妖しくも不思議で、天に咲いた、ただ唯一の一輪の花。
最後にカレンダーをめくった時のトビラページです。
ここではテーマに寄せて、ちょっとした詩のようなフレーズを入れてみました。
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Moon Sound
水平線の上に、ポッカリと月が出ていた。
それはふだん見る月とは明らかに違い、
優しく微笑んでいるような表情を見せている。
ふっと誘われるように砂浜まで歩いていく。
周りの雲を従えるようにその光で浮かび上がらせ、
水面に神秘的な「波の光=月の道」を映し出している。
なんて美しいのだろう…。
それは現実の光景とは違う、
何かもう一つ別の次元の世界のように感じられる。
例えて言うなら、「心の中のシーン」のような…。
そっと目を閉じてみる。
わずかに聞こえる波の寄せては返すリズム、
サラサラと椰子の葉が風にそよぐ囁き、
小鳥や小動物達のかすかな鳴き声、
珊瑚のカケラが触れ合う音色、
そして心の中にある無数のメロディ。
それらをまるで天上の指揮者のように、
優しい光の中で奏でているような気がしたのだった…。
ムーン・サウンド。
そうか…、では腰を落ち着けて、
冷えた極上のジントニックを用意しなければ。
そして今宵、ゆっくりと「月の調べ」を聞くとしよう。
ある日のジープ島にて 三輪アキラ
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-PS- この時はまだ、CDラジカセを持っていってた時代。写真にあるのはクラプトンの「ピルグリム」のCD。そして冷えたジントニック。
どうです?今回のイメージにピッタリでしょ!☆[゜ー^]