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2022-08-13信州の霧ヶ峰

霧ヶ峰の八島湿原は天空の花園|スカイパークホテルの朝霧

先日、この猛暑を脱出すべく、涼しい高原の旅を敢行した。忙しいので1泊2日しか取れない。ならば、比較的近い「我が心の地」霧ヶ峰へと。

 

特急あずさで茅野駅までの充実した呑み鉄。そしてバスに乗り、1時間で車山高原バス停へ。標高1600m。降りた瞬間、『あっ、確かに空気が軽い』と。そして陽射しがあってもシュワっと大気が爽やかだ。

 

これだよ、これ。もう正直これだけで東京を脱出してきた意義がある。それぐらい今の東京は地獄のように息苦しい暑さだ。エアコンを付けて寝るので、何か熟睡できないし、それによる疲労も溜まっている。僅か2日間の命の洗濯。

 

今回は特に素晴らしかった「八島湿原」と「それ以外」の2編に分けてまとめてみよう。

 

八島湿原、ここは驚異の天空の花園【7年ぶりの霧ヶ峰・前編】


まずは八島湿原、天空の花園だ。ここはもう霧ヶ峰のシンボルのような地。ゆっくり歩いて約2時間で、広大な湿原の周りを一周できる。平坦で歩きやすく、木道も整備されている。

 


入り口近くの八島ヶ池。いつものコースで、ここから時計回りに一周してみよう。

 


ん?、これは「ワレモコウ」。これを見ると『高原に来たな』って思う、特徴的で大好きな高原植物だ。これがもう至る所で増えていた。

 


アップで見ても可愛らしい。7年の歳月で、植相がかなり変わってきているのだろう。更に花が至る所で増えている。これには驚いた。鹿が花を食べてしまう為、ぐるりとフェンスで囲っているにしても、本来の豊かな植物環境が保たれている。

 

今の時代、鹿が食べないにしても、温暖化や様々な要因で自然が衰退し砂漠化してきている。それがどうだ! ここは自然が元気になっていると感じたのだ。こんな事は滅多にない。

 

「自然そのものが元気になる」、、現代では、その状況はどんどん見れなくなってきている。なので、もうその状況を見ただけで嬉しくなってきた。

 


まさに「高原」という「楽譜」「音符」を散りばめ、その「歌」が聴こえてくるかのように。。

 


八島湿原での静かな木道歩き。何という贅沢。

 


これは「ツリガネニンジン」。可愛らしく、いかにも高原を感じさせてくれる。これ以外にも高原を代表する花達を並べてみよう。

 


形がユニークな「ミズギボウシ」。

 


高原植物を代表する「ハクサンフウロ」。

 


「コオニユリ」と隣の黄色い「キンミズヒキ」。

 


そして「マツムシソウ」。

 

ただ時期もあるだろうが、霧ヶ峰の植相は大きく変わった気がする。以前はこの花がこの時期の主役で、とても多かったのだ。ただ、今はほんの少し見れる程度。

 

更に「クガイソウ」や「フシグロセンノウ」は一輪も見ることができなかった。

 


逆に増えたのが、この「シモツケソウ」。

 


モヤが架かったような特徴のある花。

 


そして「ナデシコ」。様々な形のバリエイションがあるけど、これはとても造形的だった。

 


これは「ウツボグサ」の一種だろう。

 


一周の間には、こんな小川の流れも。途中にミサヤマ・ヒュッテがあり、カフェでお茶も飲める。これも定番だ。

 


そして最後、極め付けがこの「ヤナギラン」だ。7年前でも少し見れたが、今はもの凄く増えて目を楽しませてくれる。

 


今はもはや、これがこの八島湿原のシンボルといってもいいかもしれない。明るいピンクの花と明るいミントの葉が、高原の爽やかさそのものを演出するかのように。

 


なぜ高原の花達がこれほどまでに美しいのか?それは「霧ヶ峰=高原」というデリケートな環境の中で、人工的に植えられたものではない自然繁殖の野草の美しさだからだ。

 

そこでは短い夏を謳歌すべく、一斉に花達が咲きほころぶ。それも控えめで、生態系のバランスを保った状態で。だからこそ、秩序だったハーモニーが生まれているのだろう。

 


その絶妙で美しい自然界のバランスを見る事が、心を限りなく解放してくれる。

 


車山高原のバス停近くの中心地から、リフトに乗って山頂へ行く。これも霧ヶ峰観光の定番コースだ。

 


山頂にはこんなテラスも出来ていた。以前はけっこう殺風景だったので、ポイントのメリハリができていい事だと思う。

 


こんななだらかな曲線の連なりが、まさに霧ヶ峰らしさだ。

 


コロボックルヒュッテも健在。当然、コーヒーとケーキでホッと一息。

 


それにしても「鹿害」はかなり深刻だ。車山湿原とその周りの全一帯は、花がほとんど鹿によって食べ尽くされている。とても悲しい光景だ。

 

八島湿原はエリアが限られているので柵で囲めるが、霧ヶ峰自体は広大なエリアなので、全てを柵で囲むことは不可能だろう。ただ、花が豊富な車山湿原一帯だけは保護してもらいたいなぁ、と。

 

スカイパークホテルの朝霧のプリズム【7年ぶりの霧ヶ峰・後編】

 


そして今回の宿はスカイパークホテル。初めての宿だ。

 


小さいけど、手入れがされたここの庭からは八ヶ岳連峰が見渡せて、抜群のロケーションだ。

 


翌朝、霧は出なかったので残念だったけど、陽の光に照らされた「朝露」が、とても印象的だった。

 


これからも、定番の高原の風物詩にしたい。

 


足元の、プリズム効果によって7色に輝く水滴。もう茫然と見入ってしまった。多量の夜露が積もったのだろう。標高1600mの爽やかな皮膚感を体現するようなシーンだ。これだけでスカイパークホテルがいい思い出になった。

 


ここから前編の八島湿原に戻って。今度は昆虫達にスポットを当ててみよう。

 


「シシウド」。これも高原を代表する美しい植物。まるで静止した花火のようだ。

 


ここには多くの昆虫達が群れ集う。お目当ては、このハナカミキリ。

 


純白の繊細な花と、紅一点の昆虫との美しいバランス。「生命の歌」が聴こえてきそうなシーンで、僕の大のお気に入り。

 


ヤナギランもハチ君が居るだけでファンタジックになる。

 


珍しいヒョウモンとジャノメのツーショットだ。

 


今回珍しくこの地でアサギマダラを見た。

 


ゆっくり優雅に飛ぶチョウで、その繊細で美しいデザインと相まって、大好きなチョウだ。

 


そして霧ヶ峰を後にし、帰りの最終のバスで帰途へ。早めに上諏訪駅に着いたので、諏訪湖を見に行き、最後にちょっと洒落たバルにフラリと入る。

 


注文したのはモヒート。清々しいミントの香りで、この霧ヶ峰の情景が脳裏にうっすらと浮かび上がってくる。
今回特に目を引いたのは、八島湿原の花々の充実。そしてスカイパークホテルで見た朝露の煌めきだ。

 

それでは、次回また来れることを願って…。

 

-PS- ここ霧ヶ峰は、春夏秋冬と季節を変えて訪れたい。でもやっぱり真夏なんだよなっ。それにはこんな理由が。

 

東京の真夏はとにかく暑い。とてもアウターは楽しめない。しかも人で混む夏休みもネックだし、インナーはどこでも冷房が効きすぎていて不快だ。

 

そして真夏以外なら、近場の日帰りの動物園や山歩きでも、充実したハイクを楽しめる。要はアウターは、陽光を気持ちいいと感じる皮膚感が重要なのだ。なので、春秋冬は夏ほど切実に高原を必要としていない。

 

だこらこその「真夏の東京脱出=高原=霧ヶ峰」なんだな。夏という、本来はただ暑いだけではない特別に輝く季節を、最大限エンジョイする為に。

 

 

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