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2023-09-27小樽・余市・積丹

神威(カムイ)岬に、積丹の「青」の実力を見る|北海道流れ旅_5   

シャコタンブルーとは何か?

 

小樽から余市へと流れ、いよいよ積丹半島の先へと足を伸ばす。ここは前から、とても気になっていた地。
何と言っても「シャコタンブルー」と呼ぶ冠(カンムリ)を待っている訳だから。いったいどの程度のブルーなのだろう?と。その象徴とも言えるのが、この神威岬だ。

 

僕も世界中の海を潜ってきたバリバリのダイバー。この地球には凄い「ブルー」が存在する。例えば明るくて陽気なカリビアンブルー。透明で爽やかなモルディビアンブルー。

 

そして小笠原の真っ青なブルーは「ボニンブルー」と呼ばれ、ジープ島から行く無人の環礁は「究極の青:キミシマブルー」と銘打った。この青こそ世界一の青だ!

 

だからこそ、よっぽどの青でない限り、そうおいそれと「○○ブルー」とは呼べないのだよね。青に関しては、とても厳しいのだよ、僕は(笑)

 

余市では雨模様のどんよりとした天気だっただけに、せめて一日だけでいい、晴れて青空が出てくれ~! でないと、青には絶対に本来の輝きは生まれないので。。

 

で、最終日の前日、何とか青空が見えた。よし、行こう!(^-^)/

 


ジャ~ン! 岬の麓(フモト)から望んだだけでも両側の海の青さに引き込まれる。。

 


ここから神威岬の突端まで20分ほどのハイキングだ。この切り立って細長く、両側の海を見下ろせる地形。これこそが、ここの真骨頂だ!

 


お~っ! 確かにこれはシャコタンブルーだ!! さんざん南の美しい珊瑚礁の青を見てきた目にも、それは特別な青に映る。
重苦しい色の海が大半の北の大地だからこそ、これはやっぱり特別な「青」なのだ。

 


青越しのナデシコが、ひときわ美しく感じる。

 


真っ青なリンドウなど花の種類も多く、キアゲハも飛び交い、何とも言えないシュールな詩情を生む。

 


シャコタンブルー、確かに、しかとこの目で見届けましたぞ!(´ー`)v

 


そして神威岬の突端から神威岩を望む。いつまでもいつまでも、ここで心地いい風とこの青に包まれていたかった……。

 

ひなびた漁村ノスタルジー(時と風雪が作り出す積丹の美学)

 


北海道の、町から離れた小さくて静かな漁村が好きだ。特に漁具の置いてある番屋がいい。

 


思い思いに自由に塗られた顔料の配色。それらが時と風雪によってなめされたようなマチエールを描き、深い味わいのある造形を創り出す。

 


これまでも、霧多布、野付半島、礼文島と、北の最果てらしいそれらを見てきた。

 


そしてこの積丹でも。

 


さりげなく置かれた舟は、それだけで郷愁を誘う。

 


シーンによっては、ちょっとギリシャの田舎の漁村っぽいムードをもかもし出す。

 


ここはあのソーラン節の発祥の地だという。

 


ニシン漁全盛の頃だ。

 


このノスタルジックな想いの背景には、実は少なからず幼少の頃の記憶が影響している。僕の生まれは鎌倉の腰越。すぐ目の前に江ノ島がド~ンと見える、まさにその海岸べりだった。

 

家の形や大きさははっきりとは覚えてないが、番屋のような木造の質素な家だった。くっきりと覚えているのは、木の箱に大きな氷を入れる冷蔵庫があった事と、家のすぐ前の岸壁から投げ釣りをしている人のシルエットだ。

 


先日江ノ島に行った時、腰越の辺りを散策してみたが、残念ながらかつての地形やムードとはかけ離れてしまい、その面影に触れることは出来なかった。

 

ただ、あの地特有の昼間から海がキラキラと光る哀愁をともなったシーンに、僅かな当時の記憶が蘇ってきたのだった。
だから旅をしていて、古い物がそのまま残された漁村を見ると、懐かしくも嬉しいノスタルジーに包まれるのかもしれない……。

 

◇ ◇ ◇

 

※「北海道流れ旅シリーズ」は、複数編の国内旅【小樽・余市・積丹】のカテゴリーに、全6編収録されていきます。

 

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