2023-05-13北海道(トドワラ)
北海道サロベツ原野は最果ての荒野だった|宿は「あしたの城」
5月に入り、これからだ。陽も長く、旅をするのに一番いい季節は。ただ…、忙しくてなかなかまとまった旅ができない。。やらなきゃならない仕事や私事が山積みなのだ。 ̄○ ̄;)
こんな時だ。樽に寝かせた過去旅の、芳醇なエキスをそっと口に含みたくなるのは。
そして今不思議と、かつて行ったサロベツ原野が脳裏に浮かぶ。なかなか山岳的地形の日本の中で、原野と呼べる大地はそうそうない。このサロベツ原野は、大好きなスコットランドのムーア(荒野)をも想起させてくれる♪
「原野」…なんていい響きなんだろう。故・立松和平氏も大好きだったというこの地。『青年は荒野を目指す』、ん?(爆)
今回はそんな郷愁(芳醇なエキス)を感じながらUPしてみよう。
◇ ◇ ◇
北海道の地に降り立つと、なぜかホッとする。故郷に帰ってきたような…。まず広い。どこまでも広い。ただ、それ以上に大地に根ざす何か「フロンティア」の香り、そして軽やかな自由さを感じるからだろう。
海に囲まれた、言ってみればここは「巨大な島」とも言えるのだ。日本にあって日本ばなれした大地…。言葉が100%通じる国内旅の気軽さで、自由に奔放にここを旅する事に、もうずっぽりとはまってしまった感がある。
自然が自然として「ただそこにある」地。人が寄り添って生きるのではなく、人が「ただ生きる」地。畑や牧草地がたおやかに「ただ息づく」地。そこを気ままに「さすらう」ことこそ、極上の「流れ旅」そのものと言える。
そしてこの時の旅のテーマは、あくまでも「原野」だった。人間の手が入らない荒ぶる荒野に一人立ちたかった。そして都会生活で干からび摩滅していった感性を取り戻すのに、このサロベツ原野は充分に応えてくれた。
宿は一人旅を応援する「とほ宿」の一つ「あしたの城」。もちろん、主人があの「あしたのジョー」が大好きなのだろう。僕の部屋には「ホセ・メンドーサの部屋」と名札がついていた。原野にポツンと立つ、とても居心地のいい宿だった。
その日、主人や他のゲストたちと、夜遅くまで語り合ったのだった…。
翌朝3時半起床。もうこれは僕の旅の定番となっている。この「あしたの城」でも自転車を気軽に貸してくれた。
ただとほうもなく広い。ひたすら広い。行きたかった沼に行くにも自転車だと一日がかりだという。それでも僕は自分の足だけで、サロベツ原野を感じて走る自転車にこだわりたかった。ただ残念ながら、もう1日は必要だったのだけど…。
原野の神髄に触れられたか? 花も終わったこの9月は荒野と言っていいかもしれない。それもいい。さらに荒ぶれた荒野は、都会で疲れた心をカラッポにするのに充分だった。
ふと想った。この東京は不思議とコンクリートの荒野なのかもしれないと…。
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そんな旅のエキスをオモチャ箱のように、ここに沢山置けたらいいなと思います。そして見に来てくれた方の、何か、これからの「旅のヒント」になってくれれば、と。
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